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より深く 展示品を解説 大久野島の毒ガス資料館 市民グループが冊子作成 竹原

 旧日本陸軍の毒ガス製造工場があった大久野島(竹原市忠海町)にある毒ガス資料館の展示品の解説書「記録にない島」を、同市の市民グループ「毒ガス島歴史研究所」が作った。

 B5判、32ページでカラー印刷。「毒ガスと戦争」「毒ガス被害―働いた人たちの苦しみ」など11章構成にした。イペリットやルイサイトを詰めた迫撃砲弾を紹介。戦後は慢性気管支炎で苦しむ工場の元労働者の様子も写真付きで載せ、説明文を添えた。作業員の上着や製造に使った器具なども掲載している。

 研究所の会報の特集号として500部作った。大久野島の観光客は増えており、平和学習に役立てたいと3年前から構想を練ってきた。研究所代表の山内静代さん(67)は「より深く学ぶ一助にしてほしい」と願っている。希望者に700円で販売する。山内さんTel0846(29)1206。(山下悟史)

(2015年12月7日朝刊掲載)

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