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被爆体験継承の基町高生(広島)を描く あすから新宿 東京の劇団が舞台化

 被爆者の証言を絵に描く活動をしている広島市中区の基町高の生徒をモデルにした創作劇「あの夏の絵」が11~20日、東京で上演される。東京の劇団「青年劇場」が舞台化し、被爆体験を継承する大切さを訴える。

 劇は、広島で被爆した祖父母を持つ高校美術部の女子部員が主人公。被爆証言を聞いて絵で表現する活動を通じて、部員たちが被爆者の痛みや思いを共有していく姿を描く。

 劇団に所属する脚本家で演出家の福山啓子さん(59)=東京都豊島区=が昨年秋に広島を訪れた際、基町高創造表現コースの生徒の活動に感銘を受け、舞台化を決意。実際に絵を見せてもらい、取材も重ねた。福山さんは「被爆者と真剣に向き合い、記憶の継承に取り組む生徒の姿を多くの人に知ってもらいたい」と話す。

 劇は2時間余りで、6人が演じる。会場は新宿区の青年劇場スタジオ結。1日1、2回公演し、12日には基町高の生徒と教諭によるトークもある。14日は休演。前売り券は一般4500円、30歳以下3千円、高校生以下2千円。当日券は各300円増し。同劇場Tel03(3352)7200。(清水大慈)

(2015年12月10日朝刊掲載)

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