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柔らかな音 1300人魅了 広響 被爆70年特別定演開幕

 広島交響楽団の第355回定期演奏会が15日、広島市中区の広島文化学園HBGホールであった。2夜連続で届ける被爆70年の特別定演の初日。佐伯区出身の大植英次が指揮、広響第1コンサートマスター佐久間聡一がソリストを務め、約1300人を魅了した。

 前半はモーツァルトのバイオリン協奏曲第3番。広響定演でソリストデビューの佐久間が豊かな表現力を見せた。柔らかな音色がメンバーの演奏と重なり合い会場を華やかに包んだ。

 後半は、大植が「広島の歴史と重なる」と語るマーラーの交響曲第5番。苦悩の前半から喜びや誇りに満ちたフィナーレへと向かう70分超の大曲を熱のこもったタクトでリードし、ドラマチックに届けた。

 16日も午後6時45分から同じ内容で公演。この日は、広島交響楽団を応援する日で、広島県や市、地元財界の関係者が駆け付ける。中国新聞社など主催。(余村泰樹)

(2015年12月16日朝刊掲載)

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