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被爆者の声 国連で発信を 盈進中の高橋君 全国作文コン特賞 福山

 福山市の盈進中の3年高橋悠太君(15)=写真・同市御幸町=が、国連の役割などを考える「国際理解・国際協力のための全国中学生作文コンテスト」(外務省、日本国連協会主催)で、特賞の日本ユネスコ協会連盟会長賞を受賞した。全国から3228点の応募があり、最高の特賞には、高橋君を含む4人が選ばれた。

 高橋君は、「『核兵器のない世界』にするために国連の中で日本がすべきこと」の題で、国連に多言語の被爆証言コーナーを設置することを提言。「『もう誰にも同じ思いをさせてはならない』との被爆者の思いや声が世界に発信され、核兵器のない世界の実現に向けたアプローチとなろう」と訴えた。

 さらに、核兵器廃絶の署名活動で、被爆者から「あなたたちがやらなければ、また戦争や原爆がくる。ありがとう」と言われた経験にも触れた。所属するヒューマンライツ部の先輩たちにアドバイスを受け、約1カ月半かけて書き上げた。

 特賞の4人は副賞として、来年3月、米ニューヨークに派遣され、国連本部などを訪ねる。高橋君は「世界には貧困や戦争などの問題が山積している。国連を訪問し、日本が果たすべき役割を考えたい」と意気込んでいる。(小林可奈)

(2015年12月16日朝刊掲載)

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