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中電の評価認めず 島根原発「宍道断層22キロ」 規制委

 原子力規制委員会は16日、中国電力島根原発2号機(松江市)近くにある宍道断層の長さを22キロとする中電側の評価を認められないとの見解を示した。中電が西端と主張する地点で断層が止まっているとはいえないと表明。その地点から西に3キロ先の場所に、断層が延びていないことには理解を見せた。中電がこの2地点の間の具体的な場所で断層が途切れていると説明できなければ、断層の長さの評価を25キロまで延ばす可能性がある。

 規制委は、東京都内であった島根2号機の再稼働に必要な審査会合で指摘した。中電の担当者は「早急に検討する」と答えるにとどまった。中電が西端とする地点付近は海と陸の境界などがあり、これ以上の詳しい調査が難しい。現在あるデータで説明し直すか、長さの評価を変えるか、判断するとみられる。

 ただ長さを延ばせば、耐震設計の目安となる「基準地震動」を引き上げなければならない可能性が出てくる。

 中電は3~6月、規制委からデータ不足の指摘を受け、西端と評価する地点からさらに西へ3キロ先の場所を追加調査した。10月には規制委が現地を訪れ、結果を確認していた。この場所について規制委側は、活断層がないという中電の説明におおむね理解を示した。(山本和明)

(2015年12月17日朝刊掲載)

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