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「艦載機」対応など争点 岩国市長選 告示まで1ヵ月 現新2氏立候補表明

 任期満了に伴う岩国市長選は、来年1月17日の告示まで1カ月となった。これまでに3選を目指す現職の福田良彦氏(45)=自民、公明推薦=と、新人で元市議の姫野敦子氏(56)の2人がいずれも無所属での立候補を表明している。米海軍厚木基地(神奈川県)から2017年ごろまでに米海兵隊岩国基地へ予定される空母艦載機移転への対応などが争点となる。投開票は1月24日。(野田華奈子)

 福田氏は市総合計画に盛り込んだ「基地との共存」を掲げる。岩国基地を「有効資源」として、基地負担に伴うまちづくりの財源確保や国際交流で積極活用する姿勢を示す。艦載機移転受け入れの判断は、国に要望している安心安全対策と地域振興策の進展を目安とする。

 今月3日に開いた集会では「まちづくりの流れを止めることなく、もっと豊かにしたい」と強調。岩国錦帯橋空港開港による雇用拡大や子育て支援策の充実などの実績を訴えた。年明けから活動を本格化させ、1月13日に総決起大会を開く。

 姫野氏は「リスクが高まり、市民生活に大きな影響がある」として、艦載機移転や愛宕山地区への米軍住宅建設に反対する。「岩国は自立できる」をスローガンに、米軍再編交付金に依存しない市政運営を目指す。

 ミニ集会やあいさつ回りを重ねており、5日の事務所開きでは艦載機移転で極東最大級の米軍基地になるとして「平穏な暮らしや子育てができるのか」と支援者に問い掛けた。井原勝介前市長が代表の政治団体「市民政党『草の根』」や、移転に反対する「愛宕山を守る会」など五つの市民団体が支援する。

(2015年12月17日朝刊掲載)

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