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錦帯橋空港 発着枠2増 日米合意 岩国-那覇線 就航へ

 防衛省は22日、岩国錦帯橋空港(岩国市)の民間機発着枠を1日2往復増やすことで日米合同委員会が合意したと発表した。同空港は米海兵隊岩国基地の滑走路を使用する軍民共用空港で、岩国市と山口県が国に要望していた。全日空が準備を進める那覇線の就航と羽田線の増便が2016年3月27日からの夏ダイヤで実現する見通しとなった。

 同空港では現在、全日空が羽田線を1日4往復で運航。年間搭乗者数は国の需要予想の35万人を12年12月の開港から3年連続で達成し、搭乗率は70%前後で推移する。

 県と市は、利用者アンケートで新路線として最も要望が多かった那覇線の開設とビジネス利用の増加が期待できる羽田線の増便を目指し、国などに日米合意を必要とする発着枠の拡大を働き掛けていた。

 全日空の親会社ANAホールディングス(東京)の伊東信一郎会長は17日、岩国市で日米合意を前提に、那覇線の1日1往復での開設と羽田線の1往復増便に意欲を示していた。ダイヤや使用機材は全日空が来年1月、16年度の路線計画で発表する。

 福田良彦市長は「一日も早い運航決定を望んでいる。利用促進にしっかり取り組みたい」と述べた。村岡嗣政知事は「広域観光の振興や県東部の経済活性化につながることを期待する」とのコメントを発表した。(野田華奈子)

(2015年12月23日朝刊掲載)

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