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平和監視時計リセット 米の新型核実験に抗議

 米国が2011年11月16日、4回目となる新たなタイプの核実験を実施していた事態を受け、広島市中区の原爆資料館は10日、直近の核実験からの日数を示す東館1階の「地球平和監視時計」を「285」から「55」にリセットした。

 リセットは、米国による同様の実験が発覚した11年5月24日以来。時計が設置された01年8月から通算15回目となる。

 前田耕一郎館長がデジタル表示を操作し、日数を「55日」に直した。前田館長は「核兵器を持ち続ける意思を感じ、残念としか言いようがない」と話した。

 広島市の問い合わせに対し、米エネルギー省傘下の国家核安全保障局(NNSA)は、新型の核実験としては11年11月の実験が4回目で、3回目は11年9月22日だったことを明らかにした。

 松井一実市長や広島県の湯崎英彦知事たちは10日、4回目の新型核実験を「断じて許すことはできない」とするオバマ大統領宛ての抗議文を東京の米大使館に送った。

 各国の核実験への広島市長の抗議文は1968年から通算599通目となった。(金崎由美)

(2012年1月11日朝刊掲載)

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