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適合性審査「進む」 島根2号機 中電社長 再稼働へ見通し

 中国電力の苅田知英社長は4日、広島市中区の本社で開いた新年互礼会で、島根原発2号機(松江市)の再稼働をめぐる原子力規制委員会の適合性審査について「基準地震動が固まることで、ことしはプロセスが一層進んでいく」との見通しを示した。

 出席した社員約900人を前に、ことしの大きな課題として島根2号機の再稼働を挙げ、「収支の抜本的な改善や経営の安定化のため、原子力の稼働が不可欠」と強調した。

 ただ、現在は島根原発近くの宍道断層の長さについて規制委との見解が分かれ、耐震設計の目安となる基準地震動が決まっていない。苅田社長の発言は早期に断層の長さをめぐる議論を決着させ、基準地震動を確定させる意向を表したとみられる。

 4月の電力小売り全面自由化に向けては「まさに知恵の絞りどころ。お客さまにナンバーワンのサービスを提供し続けていく」と力を込めた。本年度の経営効率化の効果については、280億円の計画から上積みを目指す方針を語った。(河野揚)

(2016年1月5日朝刊掲載)

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