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原子力防災へ 観測センター 鳥取県、湯梨浜町に開設

 中国電力島根原子力発電所(松江市鹿島町)の30キロ圏内に米子、境港両市がある鳥取県は18日、大気や土壌、水に含まれる放射性物質の観測強化のため、同県湯梨浜町にモニタリングの拠点施設となる原子力環境センターを開設した。

 同センターは、県衛生環境研究所に隣接した鉄筋2階建て延べ約530平方メートル。大気などに含まれる放射性物質を迅速に分析できるよう、自動化した測定装置を配備した。測定に使う部屋は、外部から土の粒子などが侵入しないようフィルター付きとし、3カ月ごとの放射線の積算量を測る装置を周辺自治体としては初めて導入した。

 職員7人を配置し、4月から本格的に運用する。総事業費約5億円は国の交付金で全額を賄う。開所式で平井伸治知事は「原発周辺地域でも安全対策はしっかりやる必要があり、機能の高度化を進めたい」と述べた。

(2016年1月19日朝刊掲載)

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