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「原発は即刻廃絶を」 山口 専門家が危険性訴え

 原発の危険性を長年訴えてきた元京都大原子炉実験所助教の小出裕章さん(66)の講演会が、山口市大手町の山口県教育会館であった。子育て世代の女性たちでつくる実行委員会の主催。約250人が聞き入った。

 小出さんは3月で5年を迎える福島第1原発事故について、「事故は放射性物質を大量に放出し、今も続いている」と説明。「原発は即刻廃絶すべきだ」と訴えた。

 事故の最大の責任は政府にあり、大人にはその一端があると主張。自らも「非力だった」として、「子どもの被曝(ひばく)が少しでも防げるよう力を注ぐ。皆さんも次世代にどんな未来を残したいのか、考えてほしい」と呼び掛けた。

 中国電力上関原発建設計画(山口県上関町)にも言及。福島の放射能汚染の地図と照らし合わせ、「上関で重大事故が起きれば、九州や四国にも汚染が広がる」と指摘した。

 山口市周布町の主婦平野さとみさん(56)は「小出さんの言葉には説得力があった。自分も、できることから行動したい」と話した。(川村奈菜)

(2016年1月26日朝刊掲載)

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