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サダコの命日10月25日 広島で平和ウオーク

■記者 森田裕美

 被爆10年後に白血病で亡くなった佐々木禎子さんの命日の10月25日、広島市中区の平和記念公園や周辺で「SADAKOウォーク2008(折り鶴まつり)」が開かれる。死をきっかけにできた「原爆の子の像」や被爆建物を見て歩き、兄の佐々木雅弘さん(67)=福岡県=が禎子さんの思いを代弁した詩を披露する。

 折り鶴に生きる希望を託し、12歳で息を引き取った禎子さんの実像を知ってもらおうと、雅弘さんたちが像建立50年の節目に合わせて企画。近く主催する特定非営利活動法人(NPO法人)を発足させる。

 公園で午前10時半に開会。同11時から2コースに分かれ、公園や禎子さんの母校幟町小(中区)、被爆建物のそばを歩く。公園近くの家電量販店に移動し、雅弘さんがステージで詩を朗読。死を予感しながら、家族や友人を心配させまいと気丈に振る舞った妹の思いを伝える。雅弘さんの次男、祐滋さん(37)が率いるバンドの演奏もある。

 雅弘さんは「つらくても家族や友人を思いやった禎子の心は平和の原点。命日を、憎しみを思いやりに変える記念日に」と願っている。事務局Tel080(3900)0204。

(2008年9月10日朝刊掲載)

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