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「黒い雨」厚労省WG報告 「市の調査否定せぬ」 松井市長

 広島市の松井一実市長は31日の記者会見で、原爆投下後に降った「黒い雨」の降雨域は確定困難とした厚生労働省の有識者検討会ワーキンググループ(WG)の報告について、「市の調査結果を否定するものではない」とする見解を示した。

 松井市長は、報告では降雨域以外でも黒い雨が降った可能性に言及したことを挙げ「確定困難とは線を引くのが難しいということだ」と指摘。降雨域を国が援護対象とする指定地域の約6倍と推定した市の調査結果の正当性を強調した。

 20日の厚労省の会合で示された報告書は、市の調査データはサンプル数が少なく「正確性を明らかにできない」と指摘。「黒い雨の降雨域を確定するのは困難」と結論づけた。(藤村潤平)

(2012年2月1日朝刊掲載)

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