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宇部にメガソーラー 中電計画 発電出力3000キロワット

 中国電力が大規模太陽光発電設備(メガソーラー)を宇部市西沖の山の火力発電所跡に計画していることが31日、分かった。発電出力は3千キロワットで2014年度中の営業運転開始を目指す。1日に山口県と宇部市に建設方針を説明する予定で、中電では福山市の福山太陽光発電所に続いて2カ所目のメガソーラーとなる。

 1993年に運転を停止した新宇部発電所跡地20ヘクタールのうち5ヘクタールを活用。更地に太陽光パネルを置く。瀬戸内海沿いの干拓地で日照量が多く、同社所有の広い土地が確保できる点が考慮された。

 福山と同じ規模を想定。一般家庭約900世帯の使用量に相当する年間約340万キロワット時の発電量を見込む。同じ量を火力で発電した場合と比べ、二酸化炭素(CO2)の排出量を年約2千トン削減できるという。

 12年度に設計し、13年度に着工する予定。中電は20年度までに出力の合計が計1万キロワットを目標にメガソーラーの建設を進める方針。福山、宇部で計6千キロワットとなり目標達成に向け、さらに候補地の選定を進める。

 二井関成知事は09年4月の会見で県内に火力発電所が多い現状を踏まえ、「県内立地をぜひ検討してほしい」として中電のメガソーラー誘致に強い意欲をみせていた。(金刺大五)

メガソーラー  出力が1メガワット(千キロワット)を超える太陽光発電所。広い敷地が必要で出力は天候に左右されるなどの課題はあるが、化石燃料を使わず発電時に二酸化炭素(CO2)を排出しないため地球温暖化防止を掲げる国が導入を促している。電力10社は2020年度までに全国で約30地点、計14万キロワットを導入する計画。

(2012年2月1日朝刊掲載)

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