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福よ来い 早く来い 宮島・大聖院 豆まき 廿日市

 節分の3日、廿日市市宮島町の真言宗大聖院で、恒例の節分会(え)開運豆まきがあった。約3千人がことし1年の無病息災を願って、特設舞台からまかれる豆に手を伸ばした。

 法要と地元の宮島太鼓の演奏に続き、かみしもや着物姿の年男と年女たち計29人が境内の舞台に登場。「鬼は外、福は内」の掛け声に合わせて、紙袋に入った福豆や紅白餅、もみじまんじゅうを勢いよくまいた。舞台の下では、参拝客が競うように拾い集めていった。

 特設舞台には、平和の祈りを福豆に託す被爆者の姿もあった。建物疎開の作業に向かう途中、爆心地から約2キロの広島駅で被爆した玉川祐光さん(83)=安芸高田市=は旧制広島二中(現観音高)の同級生2人と参加。「核兵器という『鬼』がいなくなり、争いのない世界になってほしい」と願った。(長部剛)

(2016年2月4日朝刊掲載)

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