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「子どもの本・九条の会広島」 来年6月に設立総会

■記者 伊藤一亘

 戦争のない未来を子どもたちに残すため、憲法第9条を守ろうと、広島市中区の三浦精子さん(71)ら県内の児童文学者や読書会のメンバーらが「子どもの本・9条の会広島」の設立に向けて動きだした。来年6月に設立総会を広島市内で開くため、このほど準備会を発足。子どもの本に携わる立場から改憲反対の意思を広島から発信する。

 8月31日、中区の広島市立中央図書館に準備会メンバーら8人が集まった。子どもの本にかかわる活動をしている人たち約100人に呼び掛け人になってもらおうと、参加を促す文書案を検討。設立総会の流れや、招聘(しょうへい)する講師の人選などについて意見交換した。

 準備会発足のきっかけは、全国の児童文学作家や絵本画家、編集者らで今年4月に発足した「子どもの本・九条の会」だ。都内であった「設立のつどい」に三浦さんと、福山市の児童文学作家、皿海達哉さん(66)が参加。運動を広げるため、広島にも会をつくろうと立ち上がった。

 2人は県内の親しい関係者に声を掛け、約20人で準備会を発足。6月から会合を重ねる。設立総会までに、呼び掛け人のメッセージを集めたリーフレットの作成や、憲法勉強会などのプレイベントを計画する。

 東京とは本部・支部という関係ではなく、独立して活動する予定。皿海さんは「東京のつどいでは若い人が多かった。広島でも若い人たちと一緒に活動したい」と強調。三浦さんも「子どもたちの未来のため、日本をおかしな方向に行かせないよう、9条を守ろうと思いを新たにした。改憲反対を呼び掛ける息の長い取り組みにしたい」と話していた。

(2008年9月10日朝刊掲載)

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