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被爆者の健診 海外医師学ぶ HICARE研修

 ブラジルの医師3人とイランの医師1人の計4人が17日、広島市中区の広島原爆障害対策協議会(原対協)の施設で、被爆者の健康診断を学んだ。広島県や広島市などでつくる放射線被曝(ひばく)者医療国際協力推進協議会(HICARE)の研修の一環。

 原対協の健康管理・増進センターの藤原佐枝子所長が、1957年に始まった被爆者健診の歴史を紹介。被爆者の高齢化で受診率が下がる一方、日常的に医療が必要な被爆者は増えていると説明し、「高齢の被爆者の生活の質を高める視点が求められる」と述べた。

 厚生労働省の調査によるとブラジルには、約150人の被爆者がいる。日伯友好病院(サンパウロ市)の眼科医ワグナー・コウジ・アラガキさん(50)は「両国の被爆者が抱える課題は同じだと分かった」と話していた。研修は、ブラジルの医師は26日まで、イランの医師は19日まで。

(2016年2月18日朝刊掲載)

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