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「ビキニ」前に800人集う 日本原水協 静岡で全国集会

 マーシャル諸島ビキニ環礁での米国の水爆実験で静岡県焼津市のマグロ漁船第五福竜丸が被曝(ひばく)して62年となるビキニデー(1日)を前に、日本原水協は29日、静岡市で全国集会を開いた。

 約800人が参加し、安井正和事務局長が「ビキニ事件を機に生まれた原水爆禁止運動は、憲法9条と非核三原則を守る役割を果たしてきた」と強調。核兵器禁止条約の交渉開始を実現させるため「核兵器廃絶の声を被爆者とともに広めよう」と呼び掛けた。

 日本被団協の木戸季市事務局次長も登壇し、核兵器をなくすための署名活動を進めると説明。「被爆者が生きている間に廃絶の実現を」と協力を訴えた。

 分科会では、核兵器を保有する9カ国を国際司法裁判所(ICJ)に提訴したマーシャル諸島のトニー・デブルム前外相が核実験を目撃した体験に触れ「人間の尊厳を失わせた出来事。核兵器廃絶のため一緒に活動してほしい」と述べた。

 1日は原水協などの原水爆禁止世界大会実行委員会が焼津市でビキニデー集会を開催するほか、原水禁国民会議が静岡市で集会を開く。(山本和明)

(2016年3月1日朝刊掲載)

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