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パリ市長が慰霊碑献花 広島

 核兵器保有国の一つ、フランスの首都パリのアンヌ・イダルゴ市長(56)が2日、広島市中区の平和記念公園を訪れた。昨年11月のパリ同時多発テロを踏まえ、平和構築に向け、教育や文化で被爆地と連携を強めたい考えを強調した。

 公園内の「原爆の子の像」の前で幟町中(広島市中区)の生徒会メンバーと交流。像のモデル、佐々木禎子さんを追悼する同中の活動の説明を受け、折り鶴を手渡されると、「強い絆が結ばれた。平和のために協力しましょう」と呼び掛けた。原爆資料館を見学し、原爆慰霊碑に花をささげた。

 市役所では松井一実市長と懇談。平和教育で広島、パリ両市の中学校の提携を提案し、松井市長は「喜んで受けたい」と応じた。広島市が要請している、主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に合わせたオランド大統領の広島訪問をめぐっては、イダルゴ市長は「大統領に訪れてほしいと伝える」と述べた。

 パリは2024年の五輪招致を目指しており、20年の開催地の東京都の視察のため先月29日に来日。本人の希望で広島市を訪れた。(水川恭輔)

(2016年3月3日朝刊掲載)

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