国際情勢 鋭い分析 田中元外務審議官が講演 松江
16年3月3日
元外務審議官で日本総研国際戦略研究所理事長の田中均氏(69)が2日、「激動の世界と日本外交」をテーマに松江市のホテルで講演した。日本を取り巻くリスクについて「皆さんにも関心を持ってほしい」と集まった380人に呼び掛けた。
田中氏は世界のリスク要因として、米国の指導力の低下▽北朝鮮有事▽中国の拡張策▽中国経済成長率の低下▽過激派組織「イスラム国」(IS)▽中東紛争▽EU離脱を問う英国の国民投票―の7項目を挙げた。
国際情勢の流動化を生んだ要因を「協調外交に転じた米国の対外姿勢の変化」と分析。米大統領選については「誰がなるのかではなく、その人を選んだ背景を考えるのが大事」と強調した。
2002年に小泉純一郎首相の訪朝を実現させるため、北朝鮮側と事前に二十数回の秘密交渉をしたことなども明かした田中氏。「リスクが現実にならないよう手立てをしていくことが重要だ」と結んだ。
しまねフォーラム・エネルギー問題協議会が主催した。(小林正明)
(2016年3月3日朝刊掲載)
田中氏は世界のリスク要因として、米国の指導力の低下▽北朝鮮有事▽中国の拡張策▽中国経済成長率の低下▽過激派組織「イスラム国」(IS)▽中東紛争▽EU離脱を問う英国の国民投票―の7項目を挙げた。
国際情勢の流動化を生んだ要因を「協調外交に転じた米国の対外姿勢の変化」と分析。米大統領選については「誰がなるのかではなく、その人を選んだ背景を考えるのが大事」と強調した。
2002年に小泉純一郎首相の訪朝を実現させるため、北朝鮮側と事前に二十数回の秘密交渉をしたことなども明かした田中氏。「リスクが現実にならないよう手立てをしていくことが重要だ」と結んだ。
しまねフォーラム・エネルギー問題協議会が主催した。(小林正明)
(2016年3月3日朝刊掲載)