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江戸期地層まで調査 広島の原爆資料館発掘 完了は来月以降

 広島市中区の原爆資料館本館敷地の発掘調査で、完了時期が予定していた今月末から来月以降へずれ込むことが7日、分かった。当初の想定より深い江戸期の地層まで調べる計画に変更したため。主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に先立つ来月10、11日の外相会合で、各国外相が平和記念公園を訪れる場合、作業を中断して対応する。

 調査は、本館の地中に免震工事を施す前に被爆時の地層を記録するのが目的で、昨年11月に約2200平方メートルの範囲で開始。明治期とみられる地層で石の列や穴などが見つかったため、江戸期を含む地下約2メートルまで調査することにした。今月から1日の作業員を約10人増やして30人余りにしたが、進捗(しんちょく)率は約4割という。

 市は今後の調査期間を詰め、近く作業の委託先である市文化財団と延長契約をする。一方、外相会合の出席者が同公園を訪れることを想定し、作業用フェンスや掘り起こした土の撤去を検討する。(水川恭輔)

(2016年3月8日朝刊掲載)

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