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被爆後5ヵ月 写真でたどる 原爆資料館で展示

 1945年8月6日の原爆投下から同年末まで約5カ月間の広島を捉えた写真展「広島、1945―写真が伝える原爆被害」が、広島市中区の原爆資料館東館で開かれている。7月9日まで。

 広島では45年末までに14万人が犠牲になったとされる。この間に市民や記者、写真家、米軍が、街の壊滅ぶりや負傷者、生活再建に努力する市民の姿などを撮影した写真パネル108点を展示する。

 被爆翌日の本通り(中区)は焦土に煙が上る。11月に米軍がカラー撮影した爆心地付近も被爆直後と同様の惨状だ。一方、ほぼ同じ時期の1枚はビールの立ち飲み店に人々が行列をつくる。

 川に浮く死体を引き寄せるのに使った「とび口」と呼ばれる道具、血がにじむ救護用担架など実物資料43点も展示。福島在行学芸員は「生と死が交錯した被爆後の街の姿を知ってほしい」と話している。(金崎由美)

(2012年3月1日朝刊掲載)

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