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核にノー 原発避難者も 静岡で原水協 ビキニデー前集会

 太平洋マーシャル諸島ビキニ環礁での米国の水爆実験によりマグロ漁船第五福竜丸が被曝(ひばく)して58年となる「ビキニデー」(3月1日)を前に、日本原水協は29日、静岡市で全国集会を開いた。

 約1100人が参加した。全体会議で笠井貴美代・代表理事は、2015年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議の準備会合が4月から始まることを紹介。「核兵器のない世界へ、大きな前進と激動の中にある」と強調した。

 その上で、核兵器禁止条約の交渉開始を求める署名の拡大や、日本被団協が15年ぶりに作成した「原爆と人間」ポスターを活用した原爆展の全国開催などを呼び掛けた。

 福島第1原発事故の影響で、避難生活を送る3人も参加。計画的避難区域の福島県飯舘村から妻、3人の子どもとともに広島市安佐北区に移り住んだ青木達也さん(38)は壇上から「親の無関心により子どもを被曝させてしまった。同じ思いを今後誰にもしてほしくない」と訴えた。

 1日には原水禁国民会議も静岡市で全国集会を開く。(武河隆司)

(2012年3月1日朝刊掲載)

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