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傘・キャンドルで3・11追悼 あす広島市内で相次ぎ行事

 東日本大震災から5年を迎える11日、広島市内で市民団体が関連行事を相次いで開く。犠牲者を追悼し、未曽有の被害を胸に刻む。

 原爆ドーム(中区)対岸の元安川親水テラスで午後6時半から、市内の母親たち311人が、花を描いた傘を一斉に掲げる。身近な日用品の傘に「被災地の全ての人が日常を取り戻せるように」との願いを込める。午後1時から展示し、夜はライトアップする。

 東京在住の2人組の芸術家「ミレイヒロキ」から傘を借り受けた。市民団体「ピース&フラワー プロジェクト」の共同代表の山下隆視さん(46)=東区=は「東北のことを忘れていないと伝えたい」と意気込む。

 親水テラスでは午後5時半から、キャンドルで「3・11」の数字をかたどる追悼の集いもある。約500本のキャンドルに被災者への応援メッセージを記したフィルムを巻く。

 NPO法人などでつくる実行委員会主催。サッカーJ1ベガルタ仙台を経て、2009~13年にサンフレッチェ広島でプレーした中島浩司さん(38)が東北への思いを語る。

 14年8月の広島土砂災害で避難所となった佐東公民館(安佐南区)は正午、被災地の早期復興を願ってピースキャンドルをともす。被災地から広島への支援に感謝を込めて黙とうする。(新谷枝里子、柳本真宏)

(2016年3月10日朝刊掲載)

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