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戦後の交流 紙芝居に 本川小児童と米教会の実話題材 DVD化も 広島市中区

 広島市中区の本川小と米国の教会との戦後復興期の交流を描いた紙芝居「48色の夢のクレヨン」を日米の市民が作った。紙芝居の絵と朗読を収めたDVDを市内の全小学校へ贈り、国を超えた友好の大切さを伝える。9日、同小で試写会があった。

 1948年に、文房具などを寄せてくれた米国の教会へ同小の児童が返礼の絵や書を送り、2010年に一部が同小へ戻ってきた実話が題材。米国在住の舞台芸術家、重藤マナーレ静美さん(三次市出身)が12年に著書にまとめて出版したのに続き、重藤さんと同小卒業生たちが今回の企画をした。

 紙芝居は、被爆で窓ガラスを失った校舎での学習や文房具の到着など19場面。絵は、米国の大学院で絵を学ぶ重藤さんの知人が描いた。DVDは28分で約300枚を作成。希望者には1500円で販売する。

 試写会後、当時、返礼の絵を描いた中区の石田俊海さん(74)は「平和教育に役立ててほしい」と願った。今後英語版を制作し、米国での普及も目指す。購入希望者は事務局の世良俊邦さんTel0829(32)8478。(水川恭輔)

(2016年3月10日朝刊掲載)

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