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北朝鮮被爆者支援 視察医師団が帰国報告 来年にも健診

■記者 森田裕美

 北朝鮮での被爆者健診実現に向け、現地を訪れていた広島県医師会の医師団(8人)が18日、広島県庁で帰国報告した。碓井静照団長は、来年にも健診を含む医療支援に着手したいとの意向を示し、現地の病院と会場提供や医師の協力などで合意したと説明した。

 10日から13日まで、現地の被爆者たちと懇談して健康状態を聞いた。医療関連機関も視察し、医学雑誌を寄付。1300床を持つ総合病院と健診の実現に向け協力していくことを申し合わせたという。

 碓井団長は、北朝鮮の被爆者が、国交のない日本の在外被爆者援護事業から取り残されているとあらためて指摘。「日本同様に被爆者は高齢化しており、継続的な医療支援への期待を感じた」と述べた。

 核戦争防止国際医師会議(IPPNW)日本支部長でもある碓井団長たちは昨年、IPPNW北朝鮮支部メンバーに被爆地・広島の医師団による被爆者健診を打診、現地と調整を続けていた。

(2008年9月19日朝刊掲載)

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