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[J2維新レノファ山口] 震災5年 奮起誓う選手 募金呼び掛け

 東日本出身者も名を連ねるレノファ山口。13日の山口県維新公園陸上競技場(山口市)での町田戦は0―2で敗れたが、大震災から5年を経て、ピッチ内外で特別な思いを抱く選手たちの姿があった。

 右サイドバックでフル出場したDF小池龍太選手(20)。「福島の知人には、家が壊れて自宅に戻れていない人もいる。自分も下を向いてはいられない」と奮起を誓った。

 ベンチ入りしたMF三幸秀稔選手(22)とともに、福島県楢葉町のJヴィレッジに拠点があった全寮制の「JFAアカデミー福島」出身。5年前、中学の卒業式を終え、寮にいて大きな揺れを感じた。

 「この先どうなるんだろう」という不安の中、小池選手は東京に帰省。4月、アカデミーが静岡県御殿場市に移り、そこで高校3年間を過ごした。「いつかアカデミーが福島に戻れば地元の人も喜ぶはず。出身者として、J1やJ2で頑張ることで貢献したい」

 クラブはこの日のキックオフ直前、競技場で震災被災地の復興支援募金をした。試合に出ない選手3人が募金箱を持ち、来場者に協力を呼び掛けた。

 その1人、MF篠原宏仁選手(22)は震災当時、高校2年で千葉県柏市にあるJ1柏のユースチームに所属していた。地震の揺れは今も忘れない。「少しでも力になればうれしい」と笑顔を見せた。(川村奈菜)

(2016年3月15日朝刊掲載)

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