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シベリア抑留刻んだ絵画展 三原で古谷さん

 三原市和田の古谷巌さん(89)が第2次世界大戦後にシベリアに抑留された体験を描いた絵画展が、同市港町の画廊喫茶赤とんぼで開かれている。31日まで。

 吹雪の中で貨車から石炭を降ろす労働をさせられたり、どこへ向かうのか分からぬまま荒野を進んだりする抑留者の姿を描いた16点を展示。収容所の板壁の作品は、寒さと飢えに耐え続けた生活を表現したという。

 古谷さんは60歳で絵を習い始め、自身の抑留体験を思い出して仕上げた作品は150点を超える。「抑留中に亡くなった数多くの仲間の鎮魂と、平和の尊さを次代に伝えたい」と話している。会場では21日午前10~11時、古谷さんが当時の体験や絵に込めた思いを話す。

(2016年3月16日朝刊掲載)

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