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ヒロシマオブジェ V・準V 呉工高定時制 4生徒が快挙

 高校生がものづくりのアイデアや技術を競う「県高校ID(インダストリアルデザイン)コンペ」のビジュアルアーツ部門で、被爆地広島をテーマに呉工高定時制(呉市阿賀北)の生徒4人が作ったオブジェ2点が優勝と準優勝に輝いた。

 優勝したのは、機械科4年の藤川昌利さん(24)と伊東賢哉さん(20)の「ヒロシマの声 PARTⅦ TYPE S」。幅71センチ、奥行き40センチ、高さ80センチ。原子核を鉄と発泡スチロール、閃光(せんこう)をステンレスで表現し、8時15分で止まった時計を中心に配した。鉄の切断や溶接の巧みさが評価された。

 昨年9月から6カ月かけて制作した。藤川さんは「亡くなった人を思いながら、戦争のイメージを形にできた」。伊東さんは「平和への思いを込めた」と話している。

 準優勝は、機械科2年の嘉治本祐哉さん(17)と橋本憲隆(よしたか)さん(17)が鉄で原爆ドームをかたどった「遺(のこ)すもの棄(す)てるもの」。原爆の威力を鉄の切断面の溶け具合などで表した。2人は「6カ月の努力が報われた」と喜んでいる。IDコンペは県高校工業クラブ連盟が毎年開いている。(見田崇志)

(2016年3月18日朝刊掲載)

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