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「県民参加」醸成へ賛同イベント募る ひろしま平和発信コンサート

 広島県は、広島市中区で夏に開く「ひろしま平和発信コンサート」を県民参加型とするため、趣旨に賛同する音楽イベントを募り、関連コンサートと位置付ける。県内で6~8月に開かれる催しが対象。4月から申請を受け付ける予定。

 平和発信コンサートは県、市、広島商工会議所などで設ける実行委員会が主催する。7月にポーランドのオーケストラ「シンフォニア・ヴァルソヴィア」や、宇部市出身のピアニスト小林愛実さん(20)を招いたクラシックコンサートを広島文化学園HBGホールで開催。8月には、安佐南区出身のピアニスト萩原麻未さん(29)のレクイエムコンサートを平和記念公園で、地元アーティストのコンサートを県民文化センターで催す。

 関連コンサートは実行委が募集。被爆地から平和への願いを発信する趣旨に賛同し、音楽がメーンであるなど、一定の基準を満たせば認定する方針でいる。

 県は海外のアーティストを招いた2013年度の「ピース・アーチ・ひろしま」の後継として平和発信コンサートを企画。ピース・アーチ・ひろしまは、関連の「世界経済人会議」を含む事業費が約12億円に上りながら、来場者に趣旨が十分浸透しなかったため、在り方を検討していた。

 平和発信コンサートの事業費7400万円のうち、県は2400万円を負担予定。クラシックの演奏会などはチケット代に500円程度を上乗せして販売し、1千万円を平和活動などの団体に寄付する方針でいる。県文化芸術課は「多くの人に関わってもらい、平和について考える機運を盛り上げたい」としている。(根石大輔)

(2016年3月19日朝刊掲載)

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