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永井博士母校 別れの調べ 雲南の飯石小今月で閉校 児童 平和の歌披露へ

 長崎市で被爆し、被爆者救護に尽力した永井隆博士(1908~51年)の母校、雲南市三刀屋町の飯石小が3月末で閉校する。平和への志を受け継ぐ児童は20日の閉校式で、思いを込めたオリジナルソングを初めて披露する。

 オリジナルソングは「思い出は永遠に」。昨年、児童が詞を考え、地元の電子オルガン奏者が制作した。永井博士から学んだ「如己愛人」の精神を盛り込み、「平和の思いを受け継いでいこう」と歌う。

 卒業した6年を含む全児童23人が練習を重ねる。5年の柿木風香さん(10)は「学校への感謝と、博士から学んだ原爆の怖さや他人を思いやる大切さを伝えたい」と話す。

 毎年11月、原爆や平和をテーマにした創作劇を発表してきた同小。永井博士が作詞した「あの子」を第二の校歌として歌い継ぐ長崎市の山里小と、89年から姉妹校として交流する。2年に1度、同小を訪れ、集会に参加する。

 飯石小は1874年に多久和小として開校。1947年に現在の名称に変更した。平和学習は4月に統合する三刀屋小に引き継ぎ、山里小との交流を続ける。(西村萌)

(2016年3月20日朝刊掲載)

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