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青少年外相が広島宣言 期限設け核兵器廃絶要求

 広島市で開催中の「青少年外相会合広島」で20日、7カ国の中高生24人が平和メッセージ「広島宣言」を発表した。「国際的に合意した期限」までの核兵器廃絶を各国に求め、非人道性の訴えを若者の役割に掲げた。主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に先立ち来月、同市である外相会合の議論に生かしてもらう。

 中高生たちは、19日に原爆資料館(中区)を見学して被爆証言を聞き、2日間にわたり平和について討議。20日、広島国際会議場(同)で報告会があり、市民たち約200人を前に英語で宣言を読み上げた。

 宣言は「核兵器使用の非人道性は深刻」だとし、外相会合に参加する米国、英国、フランスを含む5大保有国が「削減に積極的でない」と指摘。期限を設けて軍縮を早めるよう求め、核テロ対策も訴えた。また、各国に難民支援も要請。一方、若者の「将来の約束」として「核兵器の影響の実態を各国で仲間と共有」などを盛り込んだ。

 県立広島高1年井上つぐみさん(16)は「世界平和へ少しでも役に立てば」と期待。米国から参加したアルビン・ワッツさん(16)は「外相は広島訪問を機に核軍縮へ一層努力し、オバマ大統領も広島を訪れてほしい」と話した。

 最終日の21日は、中区の舟入高で生徒と交流。国内からの参加者は22日、外務省で広島宣言を岸田文雄外相に提出する。(水川恭輔)

(2016年3月21日朝刊掲載)

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