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被災地へ延べ270人派遣 広島大の学生団体 解散式でひと区切り

 東日本大震災の被災地でボランティアを続けてきた広島大(東広島市)の学生団体「OPERATION(オペレーション)つながり」の事業部が21日、活動にひと区切りをつける「解散式」を同大で開いた。ただ、支援は新たな形で続ける方針で、今後は広島の高校生に東北地方の今や魅力を伝える現地ツアーなどに取り組む。

 約60人を前に、震災復興ボランティア事業部長の4年笠井礼志さん(23)たちが活動を振り返った。2011年9月からことし2月まで12回、延べ約270人の学生を宮城県を中心に派遣。仮設住宅で交流会を開くなど心の支援に当たり「広島と東北をつなげようと努力した」と話した。

 活動先の仮設住宅が閉鎖されることなどからひと区切りすることを決めたが、被災者から「大変なのはこれから」と聞き、関わり続けようと思った経緯も説明した。ツアーのほか、仮設から移り住む公営住宅での支援にも取り組む考えでいる。

 新しい事業部長の2年山田謙太郎さん(20)は「5年間に築いた信頼関係で、力になれるはず。ここでやめられないという使命感がある」と話していた。(新本恭子)

(2016年3月22日朝刊掲載)

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