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核廃絶の署名 来月開始 日本被団協 世界で数億人規模

 日本被団協は23日、国内外の被爆者が呼び掛け人となり、核兵器を禁止、廃絶する条約の締結を求める国際署名を4月に始めると正式に発表した。2020年8月までの実現を目標に活動し、集めた署名は毎年、国連総会に提出する。「廃絶を願う数億人規模の声を届けたい」としている。

 呼び掛け人は被団協役員4人と、韓国やブラジルなどで反核運動を引っ張ってきた5人。国内外の平和団体に連携を呼び掛け、国内では既に約20団体が活動に参加する意向を示しているという。ノーベル平和賞受賞者たちの賛同も募る。被団協が主体になり、国際署名を展開するのは初めて。

 アピール文では広島、長崎の被爆後の惨状や心身の痛みを訴え、存命のうちの廃絶を求める。この日、都内で記者会見した呼び掛け人の岩佐幹三代表委員(87)と田中熙巳(てるみ)事務局長(83)は「核兵器保有国を含む世界中の人々が被爆者の切実な願いを知り、政治指導者を動かしてほしい」と語った。(田中美千子)

(2016年3月24日朝刊掲載)

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