×

ニュース

運転の無期限延期要求 核燃再処理工場 反核団体 首相に書簡

 31日から米ワシントンで始まる核安全保障サミットを前に、NPO法人原子力資料情報室など四つの市民団体は28日、青森県六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場の運転開始を無期限延期するよう求める書簡を安倍晋三首相宛てに送ったと発表した。

 書簡は2014年の前回サミットで、プルトニウムなど核兵器に転用可能な核物質の保有量を各国が最小化する目標を確認したことに言及。六ケ所村の工場を動かせば約48トンに上る日本の保有プルトニウムがさらに増えるとし、運転しないよう求めている。国内外の学者、被爆者たちが寄せた183筆の署名も添えた。

 4団体はこの日、国会内で記者会見し「日本がため込んだ核物質は安全保障上のリスク。プルトニウムの分離を止めることこそ核セキュリティー強化につながる」と訴えた。来月、広島市である外相会合にも同趣旨の声明を提出するという。(田中美千子)

(2016年3月29日朝刊掲載)

年別アーカイブ