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都心回帰 学びの拠点 東千田未来創生センター 広島大が竣工式

 広島大が医療系学生の教養教育や社会人の学びの拠点として整備した「東千田未来創生センター」の竣工(しゅんこう)式が28日、広島市中区の同大東千田キャンパスであった。医、歯、薬学部の1年生計約400人が4月8日から学ぶ。同大が東広島市への統合移転を完了させた1995年以来、最大規模の「都心回帰」となる。

 センターは鉄筋4階建て延べ約5千平方メートル。総工費は約12億4千万円。345人を収容できる大講義室を含む講義室10室のほか、テーブルごとにホワイトボードを設置したグループワーク室、少人数用の研究室などを備える。

 これまで医療系3学部の学生は、1年時は東広島キャンパスで教養教育を受けていた。専門科目が忙しくなる2年からは大学病院を併設する霞キャンパス(広島市南区)で主に学ぶため、入学当初から広島市に生活拠点を置けるようになる。社会人対象の公開講座なども4月に始め、一部は社会人向け大学院の授業に移行する計画という。

 式典には大学関係者たち約100人が出席。越智光夫学長は「東千田キャンパスは、原爆の廃虚から新制広島大が開学した記念すべき地。平和を希求する国際的教養人を輩出する」とあいさつ。テープカットをするなどして祝った。(新谷枝里子)

(2016年3月29日朝刊掲載)

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