×

ニュース

[広島外相会合] 惨禍 ありのまま伝える 原爆ドーム 足場を撤去

 広島市で10、11両日にある外相会合を前に、世界遺産の原爆ドーム(中区)で4日、市の耐震補強工事のため外壁の周囲に組まれていた足場がいったん撤去された。ドームのある平和記念公園を訪れる参加7カ国と欧州連合(EU)の外相を、あの日の惨禍を伝え続ける本来の姿で待つ。

 市の委託業者が、南側の壁に設けられた足場(高さ約11メートル)に登り、金属製のパイプなどを次々と取り外した。

 岸田文雄外相や米国のケリー国務長官らは11日、そろって公園を訪問する。原爆慰霊碑に献花し、原爆資料館を見学する。

 市は昨年12月、初のドームの耐震補強工事に着手。震度6弱で崩壊する危険がある3カ所のうち、南側1カ所の工事は3月末で完了した。残る北側2カ所は外相会合後、再び足場を設けて7月末まで工事を続ける。(和多正憲)

(2016年4月5日朝刊掲載)

年別アーカイブ