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福山空襲 体験学ぶ冊子 人権平和資料館 学校などに配布

 福山市人権平和資料館(丸之内)は、福山空襲の体験者の証言などを集めた記念誌「福山が燃えた日」を作った。太平洋戦争を知るための補助教材として、市内の公民館や学校に配った。

 A4判、24ページの冊子で、昨年5月に霞町であった福山空襲の証言会や個別での聞き取りを基に作った。18人の空襲体験者の「焼夷(しょうい)弾の熱で、逃げ込んだ川の水がお湯のようだった」「福山城が東へ傾いて焼け落ちたのが見えた」などの証言を載せている。

 同館所蔵の写真や資料と一緒に、市街地の約80%を焼いた空襲被害の概要や、食糧難だった戦時下の生活も解説する。

 資料館と、空襲や原爆被害を学ぶ講座「ふくやまピース・ナビ(平和案内人)」の受講者が編集した。田中淳雄副館長は「証言を積み重ねれば真実に近づく。平和の大切さの理解を深めてもらいたい」と話している。(高本友子)

(2016年4月5日朝刊掲載)

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