×

ニュース

1200人「さようなら原発」 柳井で集会 上関の計画中止訴え

 東日本大震災の復興支援と脱原発を呼び掛けるイベント「さようなら原発1000万人アクションinやない」が10日、柳井市のサンビームやないであった。約1200人が「さようなら原発」とプリントしたチラシを掲げ、隣接する上関町への原発建設計画の中止を訴えた。

 現状報告では、上関原発を建てさせない祝島島民の会の清水敏保代表が「恐れてきた原発事故が実際に起きた。原発に頼らない町づくりを進め、一刻も早く計画をなくしたい」と強調した。

 計画的避難区域の福島県葛尾村から避難した浅野隆造さん(60)=下関市=と妻容子さん(59)は「古里や日常生活を奪われるのは私たちで終わりにしたい。声を上げないのは原発賛成と同じ。一人一人が意思表示を」などと涙ながらに訴えた。

 作家の大江健三郎さんら9人の呼び掛けで始まった全国運動の一環。震災から11日で1年を迎えるのを機に、市民らの有志約20人でつくる実行委員会が企画し、参加者は市内中心部約2キロをパレードした。収益の一部は被災地の支援活動に充てる。(久保田剛)

(2012年3月12日朝刊掲載)

年別アーカイブ