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夫人ら市民と交流 平和教育 意見交換も 広島外相会合

 外相会合の参加7カ国のうち、英国、フランス、イタリア、カナダの外相の夫人たちは11日、岸田文雄外相の裕子夫人の案内で、世界遺産の厳島神社(廿日市市宮島町)などを訪れ、舞楽鑑賞や茶道を楽しんだ。初日の10日は、被爆者の証言を聞いたり、裕子夫人の母校の広島女学院高(広島市中区)を訪れたりした。

 外相夫人5人は船で宮島町の桟橋に到着し、地元の小学生の出迎えの中、人力車で移動。春の景色を楽しみながら、カメラやスマートフォンで世界遺産の島を写真に収めていた。厳島神社では国宝の高舞台で舞楽が奉納され、荘厳な舞に見入った。その後、広島市内へ戻り、半べえ庭園(南区)を散策。咲き始めのツツジなどを眺めたり、茶道を体験したりした。

 10日は5人で平和記念公園(中区)を訪れ、原爆慰霊碑に献花。原爆資料館も報道陣に非公開で見学し、被爆者の池田精子さん(83)=安芸区=から体験を聞いた。証言後、池田さんは「外相に直接話す機会はなかったが、みんな熱心に聞いてくれた。ご主人に私の思いを伝えてねとお願いした」と話した。

 広島女学院高では生徒75人と交流。平和教育について意見を交わしたり、琴の演奏を聞いたりした。(長部剛、和多正憲)

(2016年4月12日朝刊掲載)

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