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ノルウェーで被爆証言・市民と交流 松原美代子さん

■記者 森田裕美

 ノルウェー西部のボルダ市で開かれた原爆展で被爆体験を証言した松原美代子さん(75)=広島市南区=が帰国した。軍縮分野で主導的な役割を果たす国の市民と交流し、核兵器廃絶に向けた行動への決意を強めたという。

 ボルダ大が8-11日に開いた原爆展の会場や周辺の学校で計3回スピーチした。体験を伝え、核兵器保有の無意味さを訴えた。ボルダに先立ち訪問した首都オスロでも現地メディアの取材に応え、帰国後も電子メールで賛意や質問が寄せられているという。

 平和学習のため学生が年2回、広島を訪れているボルダ大に、原爆展を提案したのも松原さんだ。クラスター爆弾禁止条約制定などを主導するノルウェーに核兵器廃絶を働きかければ、国際世論を動かせるのではと考えたからだ。

 松原さんは「自ら平和を築こうとする市民の意識の高さは想像以上。これを機に手をつなぎ行動したい」と、若者の相互訪問など交流拡大、強化に期待している。

(2008年9月23日朝刊掲載)

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