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東日本大震災1年 頑張ろう 願い届け 上関で集会 「反原発」決意新た

 中国電力が原発建設を計画する上関町。住民の大半が建設に反対する同町祝島では住民団体が開いた集会「さようなら上関原発」に約70人が参加し、建設計画の白紙撤回へ決意を新たにした。

 祝島公民館であった集会では、最初に東日本大震災の犠牲者に黙とう。中電の海面埋め立て工事に抗議する住民たちのニュース映像を上映するなど、約30年間の反対運動の歴史を振り返った。

 上関原発を建てさせない祝島島民の会の清水敏保代表(57)は「反原発の動きは盛り上がったが、中電や上関町は建設を諦めていない。一日も早く計画をつぶすため一致団結しよう」とあいさつ。参加者たちはガンバローコールで結束を誓い合った。

 集会に先立って、反対運動で守ってきた海や豊かな自然に感謝する朝市を開催。住民の一部はこの日、福島県の被災者に島特産の乾燥ヒジキ約10キロを贈った。漁船で抗議行動に参加してきた漁業橋本久男さん(60)は「島は高齢化が進んでいるが、被災地などとの連携を強めて闘い抜きたい」と話していた。(久保田剛)

(2012年3月12日朝刊掲載)

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