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被爆体験語る短編映像 広島市西区の梶山さん制作 17日の催しで公開

 広島市西区のアマチュア映像作家梶山正光さん(77)が、自身の被爆体験を紹介した短編映像作品「語り継ぐ~被爆70年の今~」をまとめた。17日に中区の市映像文化ライブラリーであるイベント「日本を縦断する映像発表会」で公開する。

 作品は11分。己斐国民学校(現己斐小)1年生のとき、爆心地から西に約3キロ離れた己斐上町(現西区己斐上)の自宅近くで被爆した。被爆直後に救護所となった同校で、数多くの遺体が校庭に埋められた光景や、半壊した自宅で黒い雨を避けた思い出などを回想し、カメラに向かって語り掛けた。

 昨夏に撮影を開始。8月6日に地元住民が己斐小で開いた追悼行事の様子や、住民有志と卒業生が寄付を募って同小校庭に建てた原爆モニュメントを撮影した。

 30代から8ミリカメラでの映像撮影を趣味にしてきた梶山さん。被爆70年の節目に自身の被爆体験を後世に残そうと制作を思い立った。「生き残った者の使命として核廃絶の日まで声を上げ続けたい」と意気込む。

 発表会では、日本アマチュア映像作家連盟のメンバーが制作した18作品を上映する。梶山さんの作品の上映は午後3時55分から。無料。(栾暁雨)

(2016年4月14日朝刊掲載)

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