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外相会合警備の司令塔 広島県警の圓石課長に聞く 

入念準備生かせた 県民の協力に感謝

 広島市内で10、11の両日に開催された外相会合で、警備の司令塔を担った県警サミット対策課の圓石貞祐課長(54)が13日、中国新聞のインタビューに応じた。出席者の予定外の行動もあって緊迫した2日間を振り返り、交通規制や不審者情報の提供など県民の協力に感謝した。(聞き手は門戸隆彦)

  ―近年では最多の約4300人態勢で警備に当たりました。
 国際テロが相次ぐ中、特に警戒したのがテロやテロリストに感化された個人の犯罪だ。大きなトラブルなく、出席者と県民の安全、会合の円滑な運営という三つの目的が達成できた。

  ―1年近く前から準備しました。
 テロリストの水際対策や、不審者の割り出しを関係機関などと進めてきた。警備や情報提供で協力していただいた公共交通機関の関係者や県民にも感謝している。

  ―2日目はケリー米国務長官が広島城を訪れるなど、予定外の行動もありました。
 正直、驚いた。ただ、控えの部隊を投入するなど、突発的な事案に備えた人員配置や事前の訓練が生かせたと思う。これほど多くの要人を一度に警護した経験はない。ノウハウを次に生かしたい。

  ―5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に合わせ、オバマ米大統領の広島市への訪問が検討されています。
 情報には接している。関係機関と引き続き情報を共有し、訪問が実現しても万全な警備が図られるよう準備したい。

(2016年4月14日朝刊掲載)

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