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広島市長 出席へ調整 ジュネーブ・国連作業部会

 広島市の松井一実市長が、スイス・ジュネーブで来月2日に始まる核軍縮に関する国連作業部会の第2回会合に出席する方向で調整していることが19日、分かった。核兵器の法的禁止を訴え、被爆地の願いを部会の報告書に反映させる狙いがあるとみられる。

 会合は5月2~13日に国連欧州本部で開催。「核兵器なき世界」に向けた法的措置などを巡って各国が意見を交わす。討議内容は、8月の第3回会合でまとめる予定の報告書や勧告などにつながる見通しだ。

 複数の関係者によると、松井市長は今月末から5月上旬にかけて渡欧。作業部会の会合前半に平和首長会議会長として出席し、発言する方向という。核兵器廃絶を目指して活動する非政府組織(NGO)のメンバーたちとの意見交換も予定している。

 作業部会は昨年の国連総会決議を受けて設置され、ことし2月に初会合が開かれた。ただ、五大核保有国は、核兵器の非人道性に焦点を当てて法的禁止を目指す非保有国が議論を主導するのに反発し、初会合に出席しなかった。外務省によると、日本政府は初会合に続き、今回も出席する方向という。(岡田浩平)

(2016年4月20日朝刊掲載)

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