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カンボジア内戦 体験談 元少年兵 文教女子大で平和訴え 広島

 カンボジア内戦の元少年兵で、現在は広島市中区でカンボジア料理店を経営しているリー・サルーンさん(37)が19日、広島文教女子大(安佐北区可部東)で講演し、平和の大切さを訴えた。

 リーさんは小学5年生のころ、少年兵になった。約3年間、ポル・ポト派と戦った経験を「教育を満足に受けられず、戦場に行かされた。常に死と隣り合わせだった」と振り返った。内戦から逃れた後、観光ガイドを経験。「若者にカンボジアの歴史を知ってもらい、平和の尊さを伝えたいと思うようになった」と述べた。

 講演は同大が一般開放している連続講座「人生論」の一環。同大の学生たち約50人が聞いた。3年徳丸日向子(ひなこ)さん(20)は「苦悩の中でも諦めずに前を向いたリーさんの姿勢を見習いたい」と話していた。(中川雅晴)

(2016年4月20日朝刊掲載)

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