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がれき受け入れ 6市町が前向き 広島・山口 本社調査 4割強「困難」

 東日本大震災のがれきを被災地以外で受け入れる広域処理について中国新聞は15日、広島、山口両県の自治体の意向を調査した。 

 両県と42市町の計全44自治体から回答を得た。庄原市が「受け入れる」とし、呉市や三原市など5市町が「条件付きで受け入れる」と答えた。4割強の19市町は「現時点では困難」と返答。両県と17市町は是非を示さなかった。

 環境省の2011年11月のまとめでは、両県内で受け入れの意向を示す自治体はなかった。震災1年を機に、復興の妨げになっているがれき処理に協力する動きが広がりつつある一方、依然として慎重姿勢も多い。

 調査は、がれきについて「受け入れる」「条件付きで受け入れる」「現時点では困難」「受け入れるつもりはない」「分からない」「その他」の6項目を示し、各自治体の首長や担当幹部たちに聞き取る形で実施した。

 「受け入れる」と回答したのは庄原市。国が放射性物質に関する安全基準を示すのを待って行動に移す考えを明らかにした。

 「条件付きで受け入れる」としたのは、呉▽三原▽廿日市▽防府―の4市と広島県安芸太田町。国が安全基準や検査方法を示すことを条件に挙げる意見が目立った。

 竹原市や尾道市、山口市などの19市町は「現時点では困難」と答えた。福山市や安芸高田市など7市町は「分からない」、広島市など10市町と両県は「その他」を選んだ。「受け入れるつもりはない」はなかった。(門戸隆彦)

(2012年3月16日朝刊掲載)

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