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オバマ氏訪問へ「機運」 広島市長 謝罪には こだわらず

 米政府が検討している5月26、27両日の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に合わせたオバマ大統領の広島訪問について、広島市の松井一実市長は、21日の記者会見で「機運が高まっている」と述べ、期待感を表した。

 米主要紙がオバマ氏の訪問を促す社説を相次ぎ掲載したのを受け、「広島を訪れ、核兵器のない世界を目指そうという考えが米国にあるのは喜ばしい」と指摘した。

 米国に対し謝罪を求めるべきだとの意見については「投下国を責める気持ちは理解している。無視するわけではないが、乗り越えて広島の思いが世界に届くようにしたい」と述べ、これまで通りこだわらない姿勢を示した。

 また広島市議会は21日、オバマ氏に広島訪問を要請する文書を東京都の在日米大使館に郵送した。永田雅紀議長名で「核兵器廃絶への揺るぎない決意を被爆地広島から世界に発信していただければ、国際的な動きを確実に前進させられる」などと記した。

 一方、市は、訪問可能性を踏まえ、5月28、29両日に旧市民球場跡地(中区)でイベント開催を計画していた民間の主催者に対し、前倒しを要請していたことを明らかにした。平和記念公園(同)に近く、先の外相会合では報道機関の駐車場として利用した実績を踏まえた。結局、主催者側の判断で中止になったという。(和多正憲、水川恭輔)

(2016年4月22日朝刊掲載)

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