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ヒロシマ 世界へ伝えたい 中3「メッセンジャー」研修 広島市中区

 原爆の日に広島市を訪れる外国人に英語で平和の大切さを伝える「メッセンジャー」に選ばれた、市内の中学3年生20人の研修が23日、市青少年センター(中区)で始まった。8月5日までに5回を予定。生徒一人一人がメッセージを考える。

 初回は17人が参加し、市が養成する被爆体験伝承者の保田麻友さん(31)=南区=から話を聞いた。保田さんは80代の男性被爆者の体験を紹介。当時の惨状や戦争への怒りを受け継ぐ思いを語り、「事実が正しく伝わるよう、丁寧に冷静に話すことを心掛けている」と述べた。

 生徒は3班に分かれ、「平和」をテーマに意見交換した。次回以降、何を伝えるかを議論し、英語での伝え方も学ぶ。亀山中3年小林雪乃さん(14)は「被爆地のメッセージを受け継ぎ、世界に発信したい」と話した。

 市の被爆70年記念事業の一環で昨年始まった。市教委が、平和に関する作文を募集し、20人を選んだ。生徒は8月5日、各国の駐日大使が集う場でメッセージを伝え、翌6日には、平和記念公園(中区)を訪れる外国人にメッセージカードを配る。(栾暁雨)

(2016年4月24日朝刊掲載)

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