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原発運転 5年連続未定 中電16年度計画 千葉火電 載せず

 中国電力が近く公表する2016年度の電力供給計画で、島根原発2号機(松江市)をはじめ同社の原発の運転時期を5年連続で「未定」とする方針であることが分かった。千葉市で建設を目指す石炭火力発電所の計画は盛り込まない。(河野揚)

 供給計画は、大手電力会社が電気事業法に基づき毎年度、策定し、今後の電力需要の見通しや供給力、設備計画などを盛り込む。電力各社は従来、毎年3月末までに供給計画を経済産業省に届け出ていた。国の電力システム改革を受け、16年度からは4月下旬までに発電と小売りの計画を国の認可法人に提出し、さらに5月末までに送配電の計画を出す。

 中電は12年度以降、島根2号機の再稼働のめどが付かないため、供給力全体も未定としてきた。2号機は原子力規制委員会の審査を受けており、依然として再稼働の見通しは立っていない。16年度は国の制度変更に伴い、2号機の供給力をゼロとして算定し、火力や水力などを合わせた供給力全体を5年ぶりに示すとみられる。

 このほか、建設中の島根原発3号機、着工準備中の上関原発1、2号機(山口県上関町)も運転時期を5年連続で「未定」とする見通しだ。

 火力発電の計画では、JFEスチール、東京ガスと千葉市で建設を目指す大型石炭火力発電所を記載しない方針。昨年8月に東京電力の電力供給入札を落札できなかったため、建設計画を練り直す考えだ。

(2016年4月26日朝刊掲載)

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